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○2019年5月19日
「印象派への旅  海運王の夢ーバレル・コレクションー」(Bunkamuraザ・ミュージアム)

Bunkamuraの「バレル・コレクション展」に行きました。
何と驚いたことに!日曜の午前中にも関わらず、空いていたこと。チラシなどで見る限り、とても良質なコレクションという感じだったので意外でした。

展示はその期待を裏切らないものでした。
バレル氏がグラスゴー市にコレクションを寄贈するにあたり「門外不出」という条件を付けたのだそうですが、今回美術館の改装に伴う巡回ということで特別に来日したのだということです。
「印象派への旅」と、海運王であるバレル氏を意識したタイトルになっていますが、19世紀中盤から後半の印象派を中心に、セザンヌやゴッホ、そのほか多彩な水彩画も展示されています。
全体を見渡して思うのは、明るく平明な作品が多いこと。あのドガの作品でさえ。
ドガの「リハーサル」は、リハーサル室での踊り子たち、関係者たちがそれぞれの時間を過ごしている絵。
解説文にもありましたが、踊り子の手先から、遠景の立って見守る男(コーチ?)、手前で出番待ちの一群、画面左のらせん階段、そして再び中景の踊り子、その影と視線がめぐるようになっています。
柔らかい暖色系の色彩もそうだし、対象との心理的距離感も一定の節度が保たれているように思え、品のいい作品になっています。
それと、これも特徴的かと思われますが、田園や海、川辺などの風景への愛着が見て取れます。
コレクションを見ていくと、自然の音、海のにおいなどが感じられるのですよね。そこに描かれた人物たちへの視線も温かく、たとえば子供が羊に草を食ませている絵などに、それがよく表れているなと思いました。
こういう傾向は、やはりバレル氏の好みを反映していると思われますが、私的にもコレクション全体がとても好ましく思えました。
おそらく、会期後半には混雑するのではないかと思いますが、今のうちに行けてよかったです。
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