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◯2019年8月31日
「円山応挙から近代京都画壇へ」(東京藝術大学美術館)

藝大美術館に初めて行きました。
いい意味で今頃の美術館らしくなく、藝大だけにちょっと校舎を意識させるところもあって、いいなと思いました。
3階は大乗寺襖絵を中心として、円山派、四条派の始祖である応挙と呉春の作品や、応挙の弟子蘆雪、栖鳳や松園あたりまでの花鳥画、動物画。
親しく活動していたとはいえ、応挙と呉春の孔雀の絵、両方みるといろいろ違ってて面白いですね。応挙の写生への傾倒は絵を見てても明らかですが、蘆雪の個性が違っているのも興味深いです。
呉春は文人画の伝統を引き写意的ですが、写実も巧みに取り入れています。この両派が次第に混交して、円山・四条派というふうに呼び習わされるのもわかります。
最近、蘆雪の犬の絵がクローズアップされていますが、今回も人気のようでした。

地下二階にエレベーターで移動します。風景や自然、人物、物語画など。
今回は、ふだん東京の展覧会ではあまりお目にかからない松村景文や岡本豊彦、近代では幸野楳嶺や岸竹堂の作品が展示されていました。
木島櫻谷の山水図屏風が見上げるような雄大な山並みを描いていて、以前似た感じの絵を泉屋博古館でも見たような気がしますが、これが一番印象に残りました。