IMG_0877〇2021年7月10日
「三菱創業150年記念 三菱の至宝展」(三菱一号館美術館)

1870年(明治3年)、土佐出身の実業家・岩崎彌太郎により、三菱の前身である九十九商会が設立されて150年になるんだそうです。
初代彌太郎から二代彌之助、三代久彌、四代小彌太とそれぞれの代で、実業のかたわら日本、東洋の美術品や文献が集められてきたと言います。たとえば旧財閥でも三井家などとは全く違う歴史を辿ってきたことがわかります。

以前に静嘉堂文庫で見た澪標図屏風や稲葉天目が展示されていました。稲葉天目は、藤田美術館の曜変天目に比べて派手です。
十二神将は以前東博で見たもので、何体かは静嘉堂文庫美術館の所蔵です。運慶に近い慶派仏師の作とされ、やはり躍動的です。
私が一番面白かったのは世界地図のコーナー。
天明の頃に作られた世界地図が、中国インド、ヨーロッパに至るあたりはかなり正確で、それとは真逆に南半球のオーストラリア方面は曖昧模糊としていて、しかも「ここから先は人があまり住んでいないので云々」みたいなことが書いてあって、思わず笑ってしまいました。
マルコポーロの東方見聞録の古い版とか、どこかの教会で使われていた古い聖書とか、古文献の類が印象に残りました。