◇映画「マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー」
映画「マンマ・ミーア!」の続編です。というより、劇団四季の舞台版の方が私にとっては身近ですが。
前作の映画では、何と言ってもドナたちが年齢上過ぎない?と思って、そこが不満だったのですが、今回はソフィーの話と、それにシンクロするような若き日のドナの話が中心です。
(ややネタバレあり。未見の方はご注意ください)
若き日のドナの境遇は私が想像していたのと大分違いました。
私は勝手に、母との相克とかお金の苦労とか、若干世知辛い過去を想像していたのですが、そうではありませんでした。
学校を卒業した若き日のドナがヒッチハイクみたいな感じでこの島にたどり着き、廃墟同然の家に住み着き、突然の大雨に打たれたり、暴れる馬を助けたりしているのを見ていると、若さゆえの自由、無謀ともいえる冒険心が感じられて、なんだか切ない気持ちになりました。あるいは、この前向きさがドナの人生との付き合い方なのかも知れませんが。
「I HAVE A DREAM」の歌詞「勇気出してやってみよう、どんなことも恐れずに」「川を渡ろう、人生の川を渡ろう」を思い出しました。
ソフィーが主催するパーティの日、懐かしい顔ぶれが集まります。ターニャやロージー。ハリーやビルも。ドナが昔助けた漁師が船を駆ってやってくる場面で、「ダンシング・クィーン」が流れて、思わず涙しました。
前作同様、海や景色の美しさが印象的でした。
私は「マンマ・ミーア!」の曇りないハッピーエンド感が好きなので、今回の映画でそちらまでが影響を受けてしまった感じはするのですが、別物と考えればとても魅力的な作品だったと思います。