◆2020年12月3日
「アルケミスト 夢を旅した少年」(角川文庫)
パウロ・コエーリョ
山川紘矢、山川亜希子訳

ブラジルの作家パウロ・コエーリョによるベストセラー小説。
羊飼いの少年は宝物が隠されているという夢のお告げを信じて、アンダルシアの平原からエジプトのピラミッドに向けて旅に出ます。
旅を通じて、世界の真理を学んでいく、という話。

錬金術というと、中世ヨーロッパの錬金術師のことを考えてしまいますが、本作で少年の導き手となるのが、少年が出会った錬金術師(アルケミスト)です。
物語として特段面白いわけではなく、あえて言えば詩のような話です。世界の成り立ちについての著者の示唆は興味深くはありますが、読者を選ぶ作品だと思います。